日記

日々の記録

12月30日(金)

 晴れ、ときどき雪。朝6時頃起床。白湯を飲みながら8時頃まで布団の中で過ごした後起き上がりバナナを一本食べる。

 衝動買いしたインスタントカメラ「instax mini Evo」を一刻も早く使用せねばという欲望が湧き出てきたので、図書館で借りていた本2冊を返却するために外へ出る。カメラの力は偉大なもので、何気ない風景を全て切り取りたくなる。図書館にたどり着くまでに何枚も撮っては見返しての繰り返し。こういう能動的な行為は、シンプルに楽しい。赤い実をつけた木を撮ったけど名前が分からない。ナナカマドでいいのだろうか。(返したのは谷川俊太郎「幸せについて」と長江俊和「出版禁止 いやしの村滞在記」)

 本を返却した後、網走に住む祖母宅への訪問に備えて無印良品へ。衣類クリーナーを買おうとしたけれど、あまりの行列に「行列に並んでほど買いたくもないな」という気持ちが優ったので早々に退散。行列に並んでまで買いたいものに出会いたい。

 その後ドトールに寄り、アメリカン。植本一子・滝口悠生共著「往復書簡 ひとりになること 花をおくるよ」を読み終えた。2人の間で交わされる言葉のやりとりが、タイトル通り花を送り合っているようで心洗われる。写真家と小説家という2人が成せる記録。写真も日記も忘れてしまったことを思い出すトリガーとして大切なものなんだなと実感する。滝口悠生の言葉が心に残る。

心細いひとがやって来たら迎えられる家でありたいと思っているし、そんな思いがけない出来事を迎え入れられる人生でありたいと、僕も、たぶん妻も、思ってます。

 帰宅後、アマゾンプライムで「ラスト・クリスマス」を観る。ただの凡庸ラブストーリーでしょ?とウエストランドよろしくスカした態度で観始めたのに、あれよあれよという間に物語に惹き込まれラストは号泣。特別や普通という言葉に縛られ、いつの間にか自分自身を定義してしまう窮屈な世界で「なぜ何かになりたがる?」と問い直し、クリスマスの煌めきを描きながら人の存在自体を肯定していくストーリーテリング、素晴らしかった。

 夜ご飯は、野菜炒めと豚肉。大島育宙の映画ベスト10のyoutubeをながら見しながら、明日からの網走遠征に向けて浴槽に湯を張る。シャワーだけで済ませることと、しっかりお風呂に入ることとの違い。生活を楽しむのか、作業として身体を洗うのかみたいな線引きがある。お風呂は生活。

 お風呂から上がり、Kindleあらゐけいいち「日常」がセールになっていたので10巻分購入。なんとなく画風が「よつばと」に似ている。明日の電車に揺られながらゆっくり読んでいきたい。