日記

日々の記録

3/9(木)

 7時頃起床。二度寝をして12時頃ベッドから起き上がり、朝食にバナナとホットココア。なんとなく体調が良い。最近は春がもうすぐ側にあるという安心感がある。毎年訪れるお守りみたいな季節だ。

 起き抜けにノア・バームバック監督「ホワイトノイズ」(Netflix)を観た。事故により地域に化学物質が流出して、家族総出で慌てふためく序盤のポップな様子を眺めて「リトルミスサンシャイン」を想起。「不安から希望」へ価値観を転換させる展開は見ていて爽快だった。不安を煽ってくる社会に対して、その不安を自らが解釈し受容した上で「自分だけの希望」を地道に構築していく。それは周りにいる家族であったり友人であったり風景だったりする。ラストの「自分だけの希望をでっちあげろ」というセリフが最高にきまっていた。

 

 観終わりコンビニでサラダとおにぎり二つを買ってきて、帰宅。しばし横になり明日職場に制服を返しに行く時間などをぼんやりと決めておく。

 その後Yotubeで短編ドキュメンタリー「HAULOUT」を観る。今年のアカデミー賞短編部門にノミネートされているらしい。茫漠とした大陸に大量のセイウチがひしめき合い、互いが互いを圧死させていく光景は衝撃的だったし、それは地球温暖化によってセイウチの生態系を崩していることによって引き起こされているものだというエンディングの言葉は重かった。地球温暖化について調べてみたけれど結局人間の都合の良い解釈で提示された情報しか見当たらず、インターネットだけで真実は見つからないよな、と実感した。

 続けてNetflix「スタッツ: 人生を好転させるツール」を観る。コメディ俳優のジョナヒル精神科医のフィルスタッツが対話を通じて、カウンセリングの効用を互いに実感していく作品。認知行動療法的な思考法が具体的に提示されていて、気になるところをメモしながら見終えた。不安障害を抱えるジョナヒルの経験を、押し付けではなくあくまで「ツール」として誰かに伝えようと営みはとても誠実だと思った。使うか使わないかは、観る人に委ねられている。以下、特に印象に残った部分。

痛み・不確実性・継続的な努力は生きている間、逃れることはできない

・自分の無意識にあることは、外在化(書く)することで見えてくる

・次の真珠に穴を通す(真珠とはあらゆる事象の喩え)

・自分の影(認めたくない、取り除けない部分)を否定しない

・不確実性の中で生き続け、その渦中で健全な自尊心を保つ(むずい)

・何かを追い求め、それを手放せること(むずい)

 

 両目さんのはぐれラジオ純情派117話を聴きながら、夕方近所のスーパーで買い物。たわいない日常の話を永遠に聞いていたい。帰宅後、夕食。村上春樹河合隼雄の対談集を今日中に読み終えたい。